深刻な高齢化

神奈川県は、人口に対する看護師の人数が全国で一番不足している地域です。しかし、神奈川県がかかえている問題はそれだけではありません。実は、神奈川県はここ数年、高齢化が急速に進んでいるのです。
ある統計によれば、神奈川県の人口に対する高齢者の割合は20%に達しており、今後10年の間に25%に達するであろうと言われています。これはかなり深刻ですね。
そのような中で看護師が不足していては、将来的な不安を抱えたままとなってしまいます。
さらに、神奈川県がかかえる医療に関する課題は、地域によってかなり異なっています。大きく分けて県東部では周産期および小児医療の充実が求められているのに対し、県西部では救急医療の充実が喫緊の課題となっています。
いずれにしても、県東部でも県西部でも看護師の不足が深刻です。東部では安定的な医療体制の確保、西武では救急医療と地域医療の連携を強化しなければなりません。
そのためには看護師の確保が不可欠ですが、現状では神奈川県では必要とされる看護師の人数の8割程度しか確保できていません。
神奈川県としては医療面においては危機的な状況にあると言えますが、神奈川県で仕事を探している看護師にとっては売り手市場ということもあり、豊富な求人の中から自分に合ったものを探し出すことができる状況です。
特に注目すべきは県東部から今後出てくることが予想される求人です。小児科、産婦人科においては特に大規模な求人が出てくることが予想されます。他方で西武においては生活習慣病やがんといった治療を行う総合病院からの求人が見込まれます。
それとは逆に、なぜか横須賀マツダ、川崎北、ヤマトといった地域では求人倍率が低く、この地域で働きたいという看護師にとっては厳しい状況です。
神奈川県としては新卒看護師の事前研修や福利厚生の充実といった対策が迫られている一方、潜在看護師の掘り下げについても取り組まなければならない状況です。
また、地域医療の課題を解決する一方で、看護師が不足しているにもかかわらず看護師求人が少ないという現況についても解決が急がれます。
特に、今後進むであろう高齢化に備えて、医療機関だけでなく介護施設でも看護師は必要となりますし、終末医療についても充実が求められます。神奈川県が抱えている医療の課題は思った以上に多く、考えている以上に深刻で解決を急がなければならない課題が山積みのようです。

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